薬剤師Rasの考え

薬剤師として感じたことを書いています!

高齢者教育第7弾 高齢者が健康的に最期を迎えるため

こんばんは。

療養型病院の薬剤師として、どうしても書いておきたい事情があり、いそいそと書いています。

よく、高齢者と一括りにされるのに、かなりずーっと違和感を感じていました。

なぜかというと、高齢者であっても、健康的に病気にならず、最期をいよいよ迎える場合と、突然、病気になり、自分の自由が突如変化して寝たきりになる場合の、大きく二つに分かれます。

今回は、健康的な高齢者を増やす、寝たきりの高齢者を減らすためにどうすべきかを考えていきたいと思います。

健康的な高齢者の特徴について

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jagn/11/2/11_KJ00005806331/_pdf/-char/ja

こちらをご覧ください。

数ページ捲ると、安定性としての高齢者の健康とあります。この部分を簡単に言うと、生理的な機構が良く、環境に適応している状態です。

健康的な高齢者の多くは、この生理的な調和と環境がうまくマッチしている状態です。

寝たきりの高齢者の医療費の高騰をいかに軽減するか…。

健康的な高齢者を増やすことは、寝たきりになる高齢者を減らす事になります。寝たきりになった高齢者を見ると感じることがあります。

それは、いかに寝たきりの高齢者に対する延命治療です。この部分に、かなり沢山の医療関係者が割かれ、医療機器も割かれています。

保険の負担も、1割より、ほとんどの場合、無料の状況で負担なしで行われています。

その状況を変える事が先決ではありますが、遅々として進まないので、これはかなり禁断の手だと思う事を次章に書いていきます。

寝たきりの高齢者のお看取りをしつつ、新しい方を入れる。

私の病院では、昔から寝たきりの高齢者の方が多く、多くが長患いしている方が多い印象です。転院前の医療機関で、延命措置として、多くの場合、気管切開や胃瘻を造設している場合が多く、家族が連れて帰れる程度を超えています。一般の方が想像しているであろう寝たきりとは全く違います。

結局、医療機関でないと、処置や様々な対応が難しいので、連れて帰ろうにも無理な状況のものを、転院させています。

ただ、寝たきりになった高齢者というのは、医療処置により生かされているため、最悪やめたら死に至るギリギリの綱渡りをしています。

ただ、私の病院では、方針として、寝たきりになっていても、その状態の方のみの場合は、口からの摂取を、嚥下機能の低下に応じて、流動食や経鼻経管栄養になります。

本当の寝たきりになった高齢者は、この対応が果たしていいのか?と葛藤を抱えますが、そういう方は、かなりギリギリでおられ、早ければ数ヶ月、遅くても一年ぐらいでお看取りされる方が多いです。

今月に入って、数名のお看取り、死亡退院を経験しました。

やはり、そういう方たちを、最後まで診る場所を集約することは必要であると考えます。

こうやって、ギリギリの方を受付、お看取りし、次の方を入れるという、言い方が悪いですが、ベッドの回転率を良くすることも、必要だと思います。

結局、お看取りを増やしつつ、入院希望に対する対応をバンバンやるしかないんです。

健康的な高齢者を増やすために

寝たきりになる高齢者を増やさないために、みなさんには、約束してほしい。

それは、運動機能の劣化を遅らせる事。ロコモティブシンドロームという言葉がありますが、運動機能の低下で、生活の支障になります。

まずそこを治す。

寝たきりになってしまうのは、既往歴が沢山ある人だ。そして、ギリギリの場合、脳機能も低下していることもあります。

そういうギリギリの方の場合、悲しいですが、数週間〜数ヶ月で、看取りの可能性が出てきます。

そういう高齢者になりたくないなら、さぁ、皆さんで行動していきましょう!

以上です。