薬剤師Rasの考え

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高齢者教育 第四弾 寝たきりにならないために

こんばんは。

ここ最近思うことがあり、ブログから離れている事が多く、更新が滞っていました。

今日書いていくのは、私自身が最近、院内で耳にしたある一言がきっかけになりました。

この一言については、別途記載したいと思いますが、今回は、『寝たきりにならないために』と題して書いていきたいと思います。

寝たきりになる高齢者が増加傾向

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こちらは、厚生労働省の前身である旧厚生省のグラフになります。恐ろしい事が、来年には、寝たきりの高齢者が500万を軽く超すという予想が既になされているという事。

そのため、自分の足で立て、頭もはっきりして自立している高齢者が、かなり稀な存在になりつつあるという事実が提示されたという事になります。

高齢者医療で過剰な医療行為が問題視されていますが、今の現状をグラフで確認できる心の余裕があれば、怒り心頭にはならないはずです。

寝たきりの高齢者その割合について

まず、前章のグラフを見直してみましょう。

1番多い割合を占めているのは、『虚弱高齢者』というカテゴリに入る高齢者たちです。

虚弱高齢者というのは、いわゆるフレイルや、ADLが低い高齢者を指すことになります。

次に多いのは、寝たきりの高齢者です。

すでに既往歴があり、寝たきりになった方や、高齢にともない徐々に老衰から寝たきりになった方など考えられます。

ただ、こちらの方がかなり厄介であるということがはっきりしています。

なぜなら、既往歴のほとんどが、心臓疾患や、脳疾患であり、一発あたりが悪ければ、死または寝たきりになる可能性が段違いに高いからです。

そうならないためにどうすべきか、虚弱高齢者にならないためにどうすべきか考えていきたいと思います。

虚弱高齢者に向けての対策

まず、自分が虚弱かそうでないか?をしっかり考えてみてください。

もし、健康に不安が少しでもあるなら、この対策を必ずしてください。

まず、フレイルになっている根本原因を理解しましょう。

フレイルは、精神的、社会的、肉体的にかなりリスクがある状態を表す言葉です。

特に寝たきりになりうる可能性として、肉体的なリスクを持っていることが考えられます。

まず、高齢者を栄養学的に健康に持っていくためにどうすべきかを、家族または医療者は考え無ければなりません。

高齢者にできる事としては、筋肉をつける事、まずは、栄養のつくものをしっかり摂取しましょう。これだけでも、フレイルに近づかずにすみます。

既往歴による寝たきりを抑制するための対策

まず、厳しいようだが、はっきり言わせてください。なぜ、既往歴で寝たきりになったか、要因に身に覚えがあるか?それがないなら、悪いけど、医療機関に来ないで頂きたい。

寝たきりになった患者を、家族が見れないのは仕方ない。ただ、私に言わせてもらえれば、医療関係者には全く関係がない。なぜなら、それは、施設に入所させるなり、在宅サービスなり対応の仕方があるからです。

医療関係者、医療機関にお世話になるのなら、家族と患者が今生の別れになる可能性がある事、寿命を受け入れる事、親の病気の現状や、寝たきりになった要因についてきちんと認識している事が、前提になります。

既往歴を持つことになった生活習慣歴や、嗜好品、患者の現状をきちんと理解し把握する努力を繰り返しする事が家族に必要。

家族が寝たきりになった患者に対して、寝たきりにならないでというのは、噛み合っていないという事になります。

患者の状況を正確に把握し、理解する力がない家族は一定数います。

だからこそ、既往歴の理解がしっかりしている寝たきりになった理由がしっかり認識されている家族がありがたいのです。

遅くなりましたが、対策はただ一つ。家族の方に対して、生活習慣を改善してもらう。患者の現状を見ているのなら、こうなりたくないはず。当たり前だが、親の次に老いるのが、自分たちなんだから、気をつけて頂く、機会にして頂きたいと思います。