薬剤師Rasの考え

薬剤師として感じたことを書いています!

国民教育 第二弾 医療における遵法意識

こんばんは。

今回の記事は、書くつもりはなかったです。

しかしながら、今の医療の現状や、遵法意識を医療関係者にだけ求められる事の理不尽さに苛立ちを覚えた経緯もあり、書く事にしました。

医療関係者の遵法意識だけが過剰に求められる実情

まず、医師には応召義務、薬剤師には調剤の義務や疑義照会の義務が、現行法である『医師法』と『薬剤師法』に規定されています。

しかしながら、今の医師や薬剤師の義務履行が不十分であったとする司法による判例がかなりたくさん出てきてくるようになりました。

医師を例に挙げると、訴訟を不安視する気持ちから、専門外以外は診ないとする現場での動き、薬剤師であれば、充分な疑義照会ができなくて残念ながら、責任を問われることが増えてきました。

もちろん、これら2つは、きちんと今まで働いてきた医師や薬剤師を疲弊させ、過剰な遵法意識を植え付けているだけで、全く意味をなさない対応を促しているにすぎません。

ただ、司法は、医療関係者に対して、かなり厳しい判例を出しており、過剰な遵法意識を求めています。

保険診療や保険調剤が萎縮している事実知りませんか?

健康的に暮らしている人には、なかなか理解できないと思いますが、今、医療現場では、保険診療や保険調剤の萎縮が起こり始めています。

特に病院では、外来での専門外では診ないという対応をしていることがよく問題視されています。ただ、これは、厳しいすぎる判例によることが要因になっています。救急で対応したとしても、専門医の対応がなかった、または、できなかったという事で、訴訟されているんです。実際に、判例がありますので、興味があるかたは、実際に見てみてください。

保険調剤もそうです。過剰な粉薬やその他もろもろ小児科門前経験なら誰でもわかりますよね。

でも、あれだけ調剤しても、実際は飲みきれる事はないと思います。

それに、これだけ薬💊いらないのでは?と言う疑問さえ、全くない状況です。

医師でも、必要のない薬を出さないと言う事をはっきり言っている方もいますが、保護者の言う通りに薬を出す開業医の先生もいます。

それって、保険調剤という保険使用における遵法意識は、そこにはないという事ですよね。

そういう意味で、診療も調剤も、国民に対してかなり忖度している事、国民もそれでいいという認識により、保険で自己負担が軽い分、楽して診察や薬をもらえているという状況を作り出していることに理解が出来ていないという状況では、どこに遵法意識があるのでしょうか?

司法、行政、国民に一切の遵法意識を求めなくていいのか?

まず、医療関係者への過度な期待や、現場や個人に対する考え方は、かなり異常であるという認識をまず持つべきだという事は、国民の皆さんは知らないといけません。

なぜこのように、現場や個人に厳しくなってしまったのかといえば、現場理解が乏しい司法により、かなり厳しい判決が出されているという事にあります。

それだけではなく、皆さん国民にも要因があると言う認識を持ってほしい。

保険調剤や保険診療で、簡単に医療機関にかかれる、簡単に薬が貰える反面、それに伴い、過剰に医療費がかかっているという事実を知ってほしいです。

以前、高齢者教育にも書きましたが、寿命を受け入れる事ができる、その力も必要になっているという事を知ってほしい。過剰な医療を無くせる努力こそが、医療における遵法意識に繋がり、果ては、医療関係者に対する過度な期待や、適度な遵法意識に繋がると考えています。

そういう訳ですが、国民や行政、司法に向けた医療への遵法意識を私は問いたいと考えます。

長くなりましたが、これで以上にします。